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看護過程の展開に沿った 実習記録の書き方とポイント
看護過程の展開に沿った 実習記録の書き方とポイント
著者名 監修;横井 和美
発行年月日 2017年7月10日
判・頁数 B5判 160頁
ISBN 9784907176587
価格(税別) 本体価格 2,600円+税
在庫 在庫あり 
書籍概要
実習記録を書くことの目的は、看護の思考プロセスを身につけ、目的意識をもったケアが実践できるようになること。本書は、看護過程の展開に沿った実習記録の書き方とそのポイントについて、看護過程の段階ごとにまとめたもの。記述された記録内容について、教員のアドバイスが随所にあり、観察のポイントから記述方法まで、わかりやすく解説されている。
書籍目次詳細

【主な内容】

まえがき
実習記録は何のために書いているの

第1章 看護過程って何だろう?
 はじめの一歩 看護過程の5 つのステップを理解しよう
第2章 記録上の注意点
 はじめの一歩 記録の基本的なルールを身につけよう
 ポイント1 日本語を正しく、専門用語を使って書こう
 ポイント2 単位を忘れずに記載しよう
第3章 アセスメントの記録 ―情報収集―
 はじめの一歩 看護理論や看護モデルに沿って情報収集しよう
 ポイント1 観察した客観的事実をていねいに記録しよう
 ポイント2 観察した事実とアセスメントを区別しよう
 ポイント3 患者に応じた必須データを押さえる
 ポイント4 あいまいな表現をしない
 ポイント5 細部まで観察して記録しよう
 ポイント6 患者の言葉はそのまま記録しよう
第4章 アセスメントの記録―情報の解釈・分析―
 はじめの一歩 ステップを踏んで記録しよう
 ポイント1 原因、問題、看護の方向性を記録しよう
 ポイント2 「なぜ看護問題なのか」を書こう
 ポイント3 主観的な思いこみで解釈しない
第5章 看護診断(問題の明確化)の記録
 はじめの一歩 原因と問題を明らかにする看護診断
 ポイント1 看護診断までの整理の方法を覚えよう
 ポイント2 わかりやすく、具体的に記述しよう
第6章 看護計画の記録
 はじめの一歩 看護計画に必要な3つの要素
 ポイント1 看護目標を立てるときの6つの注意点
 ポイント2 評価基準をつくってわかりやすくしよう
 ポイント3 収集した情報を振り返り、具体的な目標を立てよう
 ポイント4 観察計画は整理し、観察の方法も記録しよう
 ポイント5 ひと目でわかるようにイラストを活用しよう
 ポイント6 看護計画は、患者の個別性も考慮して記録しよう
 ポイント7 援助計画は細かい場面までイメージできるように書こう
第7章 実施と評価の記録
 はじめの一歩 ケアを評価して次の計画へ
 ポイント 1 患者の変化を記録し、その理由を考えよう
 ポイント 2 患者の反応を忘れずにとらえよう
 ポイント 3 実践の過程と患者の反応を照合しよう
 ポイント 4 評価・考察の前に、まず結果を押さえよう
 ポイント 5 援助を振り返り、次のケアにつなげよう
 ポイント 6 振り返りができるように、リアルに記録しよう
 ポイント 7 教員のコメントに応え、実習を深めよう
第8章 小児看護学実習の記録
 はじめの一歩 会話をとおして得た情報を援助に生かそう
 ポイント 1 情報収集の段階で患児・家族の個別性を見いだそう
 ポイント 2 患児と家族の個別性をプランに生かそう
第9章 精神看護学実習の記録
 はじめの一歩 患者とのかかわりを記録で振り返ろう
 ポイント1 人間関係の形成に、プロセスレコードを活用しよう
 ポイント2 セルフケア・レベルを査定しよう
 ポイント3 食事と排泄にもしっかり目を向けよう
第10章 母性看護学実習の記録
 はじめの一歩 妊産褥婦の健康な面に目を向けよう
 ポイント1 妊産褥婦に不可欠な情報をていねいに収集・記録しよう
 ポイント2 個別性をとらえて援助に反映させよう
第11章 老年看護学実習の記録
 はじめの一歩 患者のニーズを考えて情報収集・記録しよう
 ポイント1 ADL などの情報を重点的に収集しよう
 ポイント2 情報は、自分の目や耳で確かめよう
 ポイント3 問題ではなく、ニーズを導き出そう
第12章 サマリーの書き方
 はじめの一歩 サマリーって何?
 ポイント1 サマリーに記録する項目を整理しよう
 ポイント2 継続看護の視点を忘れず、実践した看護を評価する
 ポイント3 他者が理解できるように、具体的に表現しよう

資料編 看護過程のもとになる「理論」
1.基礎理論編:マズローの「ニード論」/セリエの「ストレス適応理論」/フィンクの「危機モデル」/キューブラー・ロスの「死の過程の諸段階」/フロイト
の精神分析理論による「防衛機制」
2.看護理論編:ナイチンゲールの看護理論/ヘンダーソンの「14 項目の基本的ニード」/ペプロウの「患者・看護者関係の4つの段階」/オレムの「普遍的セルフケア要件」と「基本的看護システム」/ロイの「適応モデル」/トラベルビーの「人間対人間の関係」/オーランドの「看護過程理論」/ウィーデンバックの「看護実践」/アブデラの「21の看護問題」

コラム
・臨床現場で使用される主な単位
・高齢者の患者さんがよく使う言葉
・病棟でよく耳にする用語①
・計画内容は、指導者に助言してもらい、どんどん追加しよう
・病棟でよく耳にする用語②
・実習中のメモは捨てずに、記録に活用しよう
・病棟でよく耳にする用語③
・実習で出会う主な症状や徴候①
・実習で出会う主な症状や徴候②

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序文・はじめに・あとがき 等
この本は、看護学生の方を対象に「看護過程の展開に沿った実習記録の書き方」というテーマで事例を通し、導き出されたポイントを紹介したものです。2003~2004年に『ナーシングカレッジ』に連載されたものをベースに書籍化し、2009年にライターの松崎有子氏が見直しをし、改訂・増補版として出版しました。約10 年の時を経て再度、出版されることとなりました(改題し、「看護過程の展開に沿った実習記録の書き方とポイント」とした)。
 出版に当たり読み直す過程で、10年の時を経ても看護過程の実習記録の書き方のポイントは変わっていないことを改めて感じました。医療の進歩や看護を取り巻く社会情勢が変化してきても、看護の思考プロセスを身につけていく基本は同じであると考え、この本の再発行を決定しました。再発行に伴い、この本を看護学生の方にお薦めする点を3つ紹介します。
 1つ目は、1つの看護学校の教員だけでなく15名という多くの看護教員の方からのアドバイスが含まれていることです。学校によって使っている看護理論や看護モデル、実習記録の様式は異なります。看護学生が所属される看護学校の実習記録と違うこともあれば、類似していると思われることもあるでしょう。実習記録の様式にこだわるのではなく、書く内容に注目してください。読み込んでいくと看護の視点は同じであり、言葉を変えて同じことを説明されていることに気づかれるでしょう。実習記録の書き方のポイントに関して相違はありません。むしろ、「こんな様式で書くのがわかりやすいな」とか「就職を希望する病院の看護モデルの書き方と同じだな」とか気づかれるのではないでしょうか。その意味で、自分に入りやすい、学びたい視点を選んでいただけると思います。
 2つ目は、実習記録の書き方の事例に対して、実際の看護学生の記録を一部情報提供していただいていることです。患者さんの個人情報保護のため、情報は一部加工していますが、実際の看護学生のかかわり方や考え方はいかして記載されています。そのときの看護学生たちの看護への取り組み方がわかり、改めてすばらしい看護学生さんだと思いました。身近でさまざまな看護学生の先輩の方から学ばせていただけることは、看護教員からのアドバイスよりも心に届くのではないでしょうか。ご協力いただいた看護学生の看護体験や知識が、この本をとおし
て後輩たちに役立っていくことを願っています。また、ご協力いただいた看護学生の方々に、この場をお借りして深謝申し上げます。
 3つ目は、この本が看護の専門家でないライターの松崎さんによって書かれたことにあります。看護教員からインタビューして、看護学生にとってわかりやすいと思われる文章で書かれています。看護教員は看護師ですから、どうしても専門的な視点で話をしてしまいがちです。そのため、一般の方に話が伝わらないことがあります。「このことは知っていて当たり前だ」と言うことを略して話してしまうことがあるのです。松崎さんが「それって、どういうことですか?」「このような意味でいいですか」と質問してくださったことで、私たち看護教員も「略してしまっていたな」とか「専門用語だったな」と振り返ることができました。さらに、松崎さんは初学者の看護学生さんが聞きたくても遠慮してしまうようなことも質問され、「このような表現だったら学生さんや私たちにもわかります」と看護教員以上に読み手である看護学生の立場に立った文章表現を考えてくださいました。
 以上のようなことがお薦めできることです。
 看護の思考プロセスを身につけていく基本は同じであるとお伝えしましたが、やはり、10年余り前の事例の出来事に対して違和感をもたれることがあると思います。しかし、実習記録の書き方のポイントは変わっていないことをご理解いただければ幸いです。
 最後に、松崎さんとご縁があって、このような機会をいただけたことを深く感謝いたします。看護学生を大切にする松崎氏の思いが少しでもお伝えできればうれしいです。
2017 年5月
横井 和美

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