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実践に生かす看護マネジメント
実践に生かす看護マネジメント
著者名 編著:城ヶ端 初子(聖泉大学大学院看護学研究科教授)
発行年月日 2019年7月25日
判・頁数 A5判 184頁
ISBN 9784907176792
定価(10%税込) 定価 2,750円(10%税込)
在庫 在庫あり 
書籍概要
看護管理の基本と実践での応用がわかりやすく解説してある。
書籍目次詳細
はじめに 3
CHAPTER 1 看護におけるマネジメント
 1 .看護マネジメントとは何か (城ヶ端) 8
 2 .看護理論からみる看護マネジメント (城ヶ端)25
 3 .組織マネジメントの理論 (城ヶ端)31
CHAPTER 2 看護者に求められる資質・マネジメント
能力
 1 .看護実践に必要なマネジメント能力 (樋口)38
 2 .セルフ・マネジメント能力 (坂口)60
 3 .看護情報の共有・活用におけるマネジメント能力 (作田)89
 4 .経営に関する能力・企画力 (作田)97
 5 .キャリア開発能力 (坂口)109
 6 .リーダーシップ能力 (坂口)123
CHAPTER 3 マネジメント能力を高める人材育成
プログラム
 1 .基礎看護教育での取り組み (樋口)136

CONTENTS
CHAPTER 4 看護ケア遂行における看護管理者
の役割と機能
 1 .組織のマネジメント (城ヶ端)152
 2 .物品・薬品管理 (城ヶ端)156
 3 .医療事故とリスク・マネジメント (城ヶ端)159
 4 .災害・防災管理 (城ヶ端)166
おわりに 175
索引 176

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序文・はじめに・あとがき 等
はじめに
「 看護管理」とは、看護の管理者になる人が学ぶものであるという印象があります。
実際に歴史的に見ると、看護する人の管理が始まりであるために、今でもその傾向は
色濃く残っていると考えられます。しかし、現在では、「看護管理」は管理者だけで
なく、看護に責任を持つ看護職すべてに必要なことであると捉えられています。つま
り、ヘルスケア・システムを動かしていくために、看護者が患者や家族(対象者)に
対して看護を計画し、組織化し、支持し調整し、統制を行なうといった一連のプロセ
スをたどりながら行なう実践であると言えます。また、看護は対象に必要な看護を継
続的に提供するために、看護職間の協働を始め、他職種と連携し協働すると共にさま
ざまな資源の活用が必要になります。これらの資源を維持・活用するシステムが看護
管理でもあります。このように看護チームや組織を動かしていくのですが、それは、
看護管理者だけの仕事ではなく、看護ケアを提供するすべての看護者の役割です。
 このような視点から、本書では「看護管理」ではなく、「看護マネジメント」の用
語を用いることにしました。
 ここでは、看護マネジメントを大きく三つの概念で捉えています。一つは、看護職
が対象者にケアを提供するために必要な「ケアのマネジメント」で、もう一つは組織
の目的達成に向けて管理者としてさまざまな資源を調整・統制し、看護サービスを提
供する「組織のマネジメント」です。他の一つは、看護者自らが自己管理する「セルフ・
マネジメント」です。近年、チーム医療、看護ケアにおいて、看護職は業務の調整と
リーダーシップ、マネジメントのできる能力が強く求められています。これらの期待
に応えるためには、上記した対象者に提供される「ケアのマネジメント」を看護サー
ビスとマネジメントの視点で捉え、目的達成に向けて管理者としてさまざまな資源
を調整統制して行なう「組織のマネジメント」が必要になるのです。さらに、これ
らのマネジメントを円滑に行なうための「セルフ・マネジメント」も重要になります。
 本書の特徴は、従来の「看護管理」の持つ、人・物・金・情報の管理という視点よ
りは、高いマネジメント能力を持つ看護実践者を学生時代から育てることに焦点をあ
てた内容で構成したところにあります。
 第1 章では、マネジメントの基礎的なことについて述べます。第2 章では、実際に
必要な能力について述べます。第3 章では、基礎看護教育での取り組みを挙げ、そして、
第4 章において、看護ケア遂行のために求められる管理者の役割と機能を再考します。
 本書がマネジメントを学習し志す看護職および看護学生の手がかりになれば幸い
です。
2019 年7 月
城ヶ端初子

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