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クイックマスター薬理学 【第3版】
クイックマスター薬理学 【第3版】
著者名 著:鈴木 正彦(埼玉医科大学保健医療学部客員教授)
発行年月日 2020年1月28日
判・頁数 B5判 256頁
ISBN 9784907176853
定価(10%税込) 定価 2,970円(10%税込)
在庫 在庫あり 
書籍概要
分かりやすい解説とイラストで難解な薬理学を十分理解することができる。待望の改訂第3版発行。
書籍目次詳細
目次
巻頭カラー付録 目で見るクスリの仕組み
第1章 薬理学の基礎知識
1.薬理学の概要
 薬理学とは
2.薬物と法令
 薬に関する法令/医薬品医療機器等法の内容/麻薬及び向精神薬取締法/覚せい剤取締法/大麻取締法
3.薬物の作用
 薬理作用の分類/薬物受容体
4.薬物効果に影響を及ぼす要因
 薬物の用量/年齢・性別/妊婦への薬物投与/身体の状態による影響/心理的な影響/薬物相互作用/耐性および交差耐性/薬物依存/薬物アレルギー/遺伝的因子
5.薬物の適用方法
 適用方法
6.薬物の体内動態
 吸収/分布/代謝/排泄(排出)/生物学的半減期(T1/2)/治療薬血中濃度モニタリング(TDM)/加齢に伴う薬物動態の変化
7.薬物の副作用
8.処方せんと薬品の剤形
 処方せん/医薬品の剤形
9.薬物の取り扱いと計量
 薬物の保存/計量/服薬指導/ハイリスク薬
10.新薬とジェネリック医薬品
 非臨床試験/臨床試験(治験)/ジェネリック医薬品
確認問題

第2章 末梢神経系作用薬
1.局所麻酔薬
 末梢神経系に作用する薬/感覚神経伝導路/局所麻酔薬の作用機序
2.筋弛緩薬
 筋弛緩薬/中枢性筋弛緩薬/末梢性筋弛緩薬
3.自律神経作用薬
 自律神経とは/自律神経作用薬/NO 作動性神経と関連薬物
確認問題

第3章 中枢神経系作用薬
1.全身麻酔薬
 全身麻酔の段階/全身麻酔法の種類
2.催眠薬
 睡眠のリズムと不眠の原因/催眠薬/作用機序/その他の催眠薬
3.抗てんかん薬
 てんかん/抗てんかん薬/作用機序/第二世代抗てんかん薬(抗てんかん補助薬)
4.抗パーキンソン病薬
 パーキンソン病/ドパミン作用薬/抗コリン作用薬/その他
5.麻薬性鎮痛薬
 麻薬性鎮痛薬/麻薬拮抗薬
6.向精神薬
 抗精神病薬/抗不安薬/抗うつ薬/気分安定薬/
7.中枢神経興奮薬
 キサンチン誘導体/覚せいアミン/蘇生薬/抗認知症薬
確認問題

第4章 オータコイド・アレルギー用薬
1.オータコイド
 抗ヒスタミン薬/プロスタグランジン/アンジオテンシン/非ステロイド性抗炎症薬(解熱鎮痛薬)/痛風治療薬/関節リウマチ治療薬/骨粗鬆症治療薬/片頭痛治療薬
確認問題

第5章 心臓血管系作用薬
1.心不全治療薬
 慢性心不全治療薬/ジギタリス製剤/アドレナリンβ1 作用薬/ホスホジエステラーゼ阻害薬
2.抗不整脈薬
3.抗狭心症薬
 硝酸化合物/カルシウム(Ca)拮抗薬/β遮断薬/血管拡張薬
4.抗高血圧薬
 高血圧治療の目的/高血圧の病態と降圧治療方針
5.抗脂質異常症薬
6.利尿薬
確認問題

第6章 血液造血系作用薬
1.貧血治療薬/白血球減少症治療薬
 貧血治療薬/白血球減少症治療薬
2.血液凝固阻止薬/ 抗血小板薬
 血液凝固阻止薬(抗凝固薬)/抗血小板薬
3.血栓溶解薬/止血薬
 血栓溶解薬/止血薬
確認問題

第7章 呼吸器系作用薬
1.呼吸促進薬/鎮咳薬/ 去痰薬
 呼吸促進薬/鎮咳薬/去痰薬
2.気管支喘息治療薬
確認問題

第8章 消化器系作用薬
1.健胃消化薬/制酸薬
 健胃消化薬/制酸薬
2.消化性潰瘍治療薬
3.下剤/止瀉薬
4.制吐薬/利胆薬/潰瘍性大腸炎治療
確認問題

第9章 生殖器系作用薬
1.子宮収縮薬
2.性ホルモン/経口避妊薬
確認問題

第10章 物質代謝作用薬
1.ビタミン剤
2.ホルモン剤
 ホルモン欠乏症・過剰症/視床下部ホルモン/下垂体ホルモン/甲状腺ホルモン/
カルシトニン/パラソルモン/副腎皮質ホルモン/糖尿病治療薬
3.輸血剤・栄養剤・電解質製剤
確認問題 

第11章 抗感染症薬
1.消毒薬
2.抗菌薬の特徴
 抗菌の作用機序/抗菌スペクトル/臓器集中性/耐性および交差耐性/副作用/菌交代現象  /日和見感染症
3.それぞれの抗菌薬
 抗生物質/合成抗菌薬/各種療法に用いられる化学療法薬
4.抗原虫・抗寄生虫薬
5.抗ウイルス薬
 抗ウイルス薬/抗HIV 薬
6.皮膚外用薬
確認問題

第12章  抗悪性腫瘍薬
確認問題

第13章  漢方薬

第14章 生物学的製剤と診断用薬
1.生物学的製剤
 ワクチン/治療用血清/免疫関連薬
2.診断用薬
 診断用薬/X線造影剤

第15章 薬・毒物中毒の処置
1.薬・毒物中毒の処置
 体外除去/体外排出促進/拮抗薬

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序文・はじめに・あとがき 等
はじめに 
 本書は、「わかりやすい薬理学のテキスト」をめざし、看護学生の補助教材として使用していただけるように作成しましたが、単独でも使用できるようにすること、自習しやすいようにすること、そして看護以外の医療系学部の学生にも利用できるようにすることを目標に内容の充実をはかっています。
 いまさら述べるまでもなく、現代の医療で薬物療法は重要な役割を果たしています。みなさんも病院を受診するとたいていの場合、薬が処方されます。そのため、コメディカルの分野の医療系専門職をめざす学生は必ず薬理学の講義を受け、また、各医療系国家試験にも薬の出題が必ずあります。しかしながら、薬理学の重要性はわかっていても、薬理学を苦手科目にあげる学生が多いのも事実です。
 その理由の1つは薬の名前を覚えるのが大変だということです。現在、医療用医薬品として認可されている薬は23,000種類以上あり、1つの総合病院(病床数400床程度)で使用されている薬は1200~1300種類あります。そのため薬の名前を覚えるのは大変ということになります。しかし、内科治療の90%以上が100種類の薬で行うことができるといわれています(北原光夫編:内科医の薬100、第3版、医学書院、2005)。
 また、過去10年間の看護師国家試験で、薬に関する問題は100種類の薬で約95%が出題されています(2019)。
 わかりやすい薬理学のテキストにするために、①取り上げる薬の数をできるかぎり少なくし、②図や表を用いて簡潔に説明し、③補足として欄外(Note)に詳しい説明を加え、④臨地実習で役立つように薬の一般名の後に括弧をつけて代表的な商品名を記載しました。
 本書によって、薬理学が苦手科目から得意科目に変わり、その知識を臨床の場で活用していただければ筆者としても望外の喜びです。

2020年1月       
鈴木 正彦

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