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はじめての保健統計学
はじめての保健統計学
著者名 著:坂本 なほ子(東邦大学看護学部教授)
発行年月日 2023年4月10日
判・頁数 B5判 272頁
ISBN 9784867490044
定価(10%税込) 定価 3,300円(10%税込)
在庫 在庫あり 
書籍概要
はじめて保健統計学を学ぶ人が、簡単に理解できるよう多くの具体例を通してわかりやすく丁寧に解説している。
書籍目次詳細
Chapter1
統計学の基本
Part1
統計学とは何か
Part2
記述統計(データの要約)
Part3
推測統計(確率について)

Chapter2
保健統計学を理解するための疫学基礎知識を学ぼう
Part1
疾病頻度の指標
Part2
曝露効果の指標
Part3
疫学研究法

Chapter3
Part1
人口静態と国勢調査
Part2
人口動態統計
Part3
生命表
Part4
基幹統計調査
Part5
その他の統計調査

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序文・はじめに・あとがき 等
はじめに

2019年に発生した新型コロナウイルス感染症は世界中に拡大し、日々、その関連データが報道されています。私たちは、そのデータによって感染状況を理解・把握し、場合によっては行動を検討します。世界中の人がこれほどまでに「健康に関するデータ」を注視したことは、過去に例がありません。
「統計学」と聞くと「苦手に感じる」人もいるでしょう。しかし、実際に私たちは日常的に統計に接しています。たとえば、天気予報の降水確率、選挙速報の当落予測、少子化や高齢化といったわが国の社会状況も統計によって示されています。さらに近年は、ウェブサイトやショッピングサイトの閲覧履歴(データ)がAIによって解析され、その人が関心をもつ可能性が高いと判断されたニュースや商品が、次から次へと「おすすめ」として表示されます。今後ますます、私たちの生活にさまざまな統計が入り込んできそうです。
本書は、はじめて保健統計学を学ぶ人が、人々の健康状態に関する統計である「保健統計」を理解することを第一のゴールとしています。第二のゴールは「健康に関する基本的な研究」を理解できることです。本書では、この二つのゴールに到達するために必要な統計学と疫学に関する情報を、以下のようにまとめています。 
Chapter➊では統計や確率を理解するうえで基礎となる数学的知識、Chapter➋では健康に関する調査や研究の基本的な考え方である疫学のポイント、Chapter➌では日本政府が公表している健康に関わる統計の紹介。
統計学に関してはなるべく平易に、しかし、要点はできるだけ省略せずに説明し、多くの具体例を通してイメージをつかんでもらえるように工夫しました。また、疫学に関しては必須項目をコンパクトにまとめています。実際の政府統計に関しては、データは最新調査によって更新されるため、ポイントを解説するとともに、最新データを閲覧できる調査サイトのリストを掲載しました。本書が統計学や疫学への入口となり、保健統計に関心をもっていただくきっかけとなれば、著者としてこんなに嬉しいことはありません。
最後に、平明かつ簡潔な文章へと校正してくださった小林薫氏に深謝いたします。
坂本なほ子

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