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新訂版 クイックマスター病理学
新訂版 クイックマスター病理学
著者名 著者 堤 寛(藤田保健衛生大学医学部教授)
発行年月日 2015年2月18日
判・頁数 B5判 408頁
ISBN 9784907176297
定価(10%税込) 定価 3,520円(10%税込)
在庫 在庫なし 
書籍概要
■女性が男性より長生きなわけ■「癌」と「がん」との違いとは?■母と子の血液型の違いが貧血を起こす■乳房再建術、など本書にはところどころためになるコラムが入っている。これを読めば、病理学も楽しく勉強できる。




書籍目次詳細
目次 総論 第1章 病理学と病理診断 1 病理学で学ぶこと 2 病理学と看護とのかかわり 3 医療における病理診断の役割 4 生検とは 5 手術中に行う病理診断(術中迅速診断)とその意味 6 病理検体の取り扱い方 7 治療に直結する病理診断の例 8 疾病の分類 第2章 細胞傷害 1 細胞傷害の内因と外因 2 医原病 3 細胞の変性とは何か―あいまいになってきたその概念 4 細胞の死―壊死 5 もう1つの細胞死―アポトーシス 6 外因によって起こる細胞・個体の死 7 老化 8 代謝異常の結果として生じる細胞傷害 9 栄養障害 10 環境ストレスへの組織・細胞の適応 第3章 先天異常 1 先天異常とは 2 染色体異常の種類 3 単一の遺伝子が関与する遺伝性疾患 4 複数の遺伝子が関与する遺伝性疾患 5 先天奇形 6 先天異常、遺伝性疾患の診断と治療 第4章 循環障害 1 循環障害とは 2 詰まる―血栓、塞栓、梗塞の関係 3 漏れる―出血のメカニズム 4 溜まる―うっ血と浮腫(水腫) 5 ショック 第5章 炎症 1 炎症とは 2 炎症が起こるプロセス 3 炎症細胞とその特徴 4 炎症を評価するための検査 5 急性炎症の結果 6 組織反応に基づく炎症の分類 7 慢性炎症―慢性非特異性炎症 8 慢性炎症―肉芽腫性炎症(特異性炎症) 9 創傷治癒 10 異物処理 第6章 免疫異常とアレルギー 1 免疫とは 2 免疫系の細胞 3 アレルギー反応(過敏反応) 4 臓器移植と拒絶反応 5 免疫不全症 6 自己免疫疾患 第7章 感染症 1 感染症とは 2 病原体の種類 3 病原体に対する宿主反応 4 病原性と増殖速度 5 日和見感染とは 6 病原体の感染経路 7 内因性感染症と外因性感染症 8 ユニバーサル・プレコーションの考え方と感染経路別対策 9 今後求められる院内感染防止対策 第8章 腫瘍 1 腫瘍とは 2 良性腫瘍と悪性腫瘍 3 上皮性腫瘍と非上皮性腫瘍 4 前癌病変 5 悪性腫瘍の転移様式 6 腫瘍の悪性度と病期 7 癌の発生機序 8 腫瘍が宿主に及ぼす影響と宿主が腫瘍に及ぼす影響 9 腫瘍マーカーと腫瘍の診断法 10 腫瘍の治療法 各論 第1章 心臓の疾患 ■心臓の構造と機能 1 虚血性心疾患 2 心筋炎と心筋症 3 心内膜炎と心弁膜症 4 先天性心疾患 5 不整脈 6 心不全 第2章 脈管系の疾患 ■脈管の構造と機能 1 動脈瘤 2 動脈硬化症 3 血管炎 4 静脈の疾患 5 高血圧 第3章 造血系・リンパ系の疾患 ■血液像と骨髄での造血 1 貧血 2 出血性疾患 3 白血病 4 形質細胞性腫瘍 5 悪性リンパ腫 6 その他の造血系・リンパ系疾患 7 輸血 第4章 呼吸器系の疾患 ■呼吸器系の構造と機能 1 上気道の疾患 2 慢性閉塞性肺疾患(COPD) 3 拘束性肺疾患 4 肺血管疾患 5 肺炎 6 抗酸菌感染症 7 その他の肺感染症 8 肺癌 9 その他の肺疾患 10 呼吸不全 11 胸膜疾患 第5章 消化管の疾患 ■消化管の構造と機能 1 口腔・顎部の疾患 2 食道の疾患 3 胃の疾患 4 小腸・大腸の疾患 5 急性虫垂炎 6 その他の消化管疾患 第6章 肝臓、胆嚢、膵臓の疾患 ■肝臓、胆嚢、膵臓の構造と機能 1 肝臓の疾患 2 胆嚢・胆道の疾患 3 膵臓の疾患 第7章 泌尿器系の疾患 ■泌尿器の構造と機能 1 糸球体の疾患 2 腎臓と高血圧 3 尿路感染症(膀胱炎) 4 腎尿細管および間質の病変と疾患 5 尿路結石と神経因性膀胱 6 腎の先天的異常 7 腎不全と尿毒症 8 尿路の腫瘍 第8章 男性生殖器の疾患 ■男性生殖器の構造と機能 1 陰茎の疾患 2 精巣の疾患 3 前立腺の疾患 第9章 女性生殖器系と乳腺の疾患 ■女性生殖器と乳腺の構造と機能 1 外陰および腟の疾患 2 子宮頚部の疾患 4 卵管の疾患 5 卵巣の疾患 6 妊娠の異常 7 乳腺の疾 第10章 内分泌系の疾患 ■内分泌器官の構造と機能 1 下垂体の疾患 2 甲状腺の疾患 3 副甲状腺(上皮小体)の疾患 4 副腎の疾患 5 膵内分泌部の疾患 第11章 筋・骨格系の疾患 ■筋・骨格の構造と機能 1 骨格筋の疾患 2 骨疾患 3 骨腫瘍 4 関節疾患 5 軟部腫瘍 第12章 皮膚の疾患 ■皮膚の構造と機能 1 炎症性皮膚疾患および水疱性皮膚疾患 2 色素異常症 3 皮膚感染症 4 皮膚の腫瘍 5 皮膚の傷害 第13章 脳・神経系の疾患 ■脳・神経系の構造と機能 1 先天性疾患 2 脳血管疾患 3 頭部外傷 4 意識障害 5 頭蓋内感染症 6 脳性麻痺 7 けいれん 8 脱髄疾患 9 神経変性疾患 10 神経系腫瘍 11 脊髄疾患 12 末梢神経疾患 第14章 眼と耳の疾患 ■眼と耳の構造と機能 1 視覚器の疾患 2 聴覚器の疾患 第15章 全身性疾患 1 膠原病 2 その他の全身性疾患 3 発熱性疾患

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序文・はじめに・あとがき 等
序文  看護師のみならず、医療に携わる多くのコ・メディカルスタッフにとって必要な病理学的、そして臨床医学的な知識は何か、病名の羅列ではしかたないし、箇条書きするだけでは頭に入らないでしょう。みなさんにとって何が大事なのか、病理医という医師である著者がすべて見とおせているわけでは決してありません。事実、章ごとに項目を並べていると、つい羅列的になってしまうことをすぐに自覚・自省することが多かったのです。  本書では、「疾患の分類」や「成り立ちのメカニズム」をなるべくわかりやすく記述しました。臨床症状や検査所見を詳しく書いているわけではありませんので、少しわかりづらい部分があるかも知れません。なるべく多くのイラストを入れるとともに、必要に応じて肉眼写真をつけ加えました。顕微鏡所見は必要最低限でわかりやすいものだけにかぎりました。  また、各論のはじめには、復習のため、各臓器の「正常の構造と機能」をつけ加えました。各項目に可能なかぎり「ポイント」を示しました。知識の整理に役立つはずです。また、本文中に書けなかった内容はページの欄外のNoteに補充してあります。Noteを穴埋め的に充実させることにちょっと苦労しました。少し詳しすぎる内容もありますが、ゆとりのある人は参考にしてください。さらに、図表に説明を入れてわかりやすく工夫もしました。何より、内容をすべて1人でまとめていますので、内容的なバランスや重複の少なさには他の本にない利点があると自負しています。  力(りき)を入れたのは、あちこちにちりばめた「コラム」です。気楽にコラムをお読みいただき、“勉強する気”になっていただければ幸いです。「なぜ?」を理解する助けになれば、まさにねらいどおりということになります。実は、メディカルエッセイは監修者の得意とする(いや、単に好きなだけの)領域です。せっかく勉強するのだから、みなさん楽しく勉強しましょう。ね?! 2015年2月吉日 藤田保健衛生大学医学部第一病理学教授 堤 寛




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