間近に迫った解剖生理の試験。今からでは間に合わない。そんなときに、明日からすぐに役立つ、すぐに使える、やさしい解剖生理問題集。

細胞・組織・器官の問題
骨系の問題　①
骨系の問題　②
筋系の問題　①
筋系の問題　②
循環器系の問題
血液の問題
血圧の問題
呼吸器系の問題
消化器系の問題
腎・泌尿器系の問題
生殖器系の問題
内分泌系の問題　①
内分泌系の問題　②
神経系の問題　①
神経系の問題　②
感覚器系の問題
イラストの問題
漢字の読みの問題
漢字の書きの問題

本書について

解剖生理が苦手な皆様、ようこそ。本書はそんな皆様を応援いたします。医療関係に従事するもの、その基本中の基本が解剖学と生理学ですから。

解剖生理は難しい科目です。まずその用語、そして読み方。常用漢字じゃない漢字が多くあります。だから書けない。読み方も音読みばかり。あと略語。アルファベットが２つ３つ４つ。それとやたらに長いカタカナ。

用語ひとつとっても、難しいことばかりです。しかしどんな状況でも試験は受けなければなりません。わからないから「勘」でいい、という皆様もいらっしゃるでしょう。

ただその「勘」を少しだけ極めてみましょう。例えば７月１日の日本の東京の天気を予想する問いに、晴れ、曇り、雨の三択があったとしましょう。全くの「勘」ならば何を選んでもいいわけですが、７月１日の東京は梅雨の可能性が高い、と思えば雨か曇りを選択します。

本書は、解剖生理の試験で、1点でも多く点数を取るための本です。解剖生理をきちっと学ぶための本ではありません。１点でも多く点数を取るためには、それなりの知識が必要です。本書には「おぼえること」というのがいくつかあります。

さきほどの、７月１日の東京は梅雨、という知識があるのとないのとでは、大きな違いがあるように、ほんの小さな知識が少しあるだけで、正解に結び付きやすくなります。本書の「おぼえること」は、そんな小さな知識です。

梅雨前線がどうのとか、太平洋高気圧がどうのとか、ひいては地球の地軸の傾きがどうのとか、そういった根拠や理論は、知っていれば楽しいかもしれませんが、知らなくても天気の予想はできます。

「おぼえること」の１つでも２つでも覚えれば、解剖生理の点数が１点２点と上がっていく可能性は高いと思います。この本はさっきも述べたように解剖生理の試験で、1点でも多く点数を取るための本です。解剖生理をきちっと学ぶための本ではありません。

解剖生理をきちっと学びたい人は、本書を買ってはいけません。でも万が一買ってしまったら。どこかにすぐ売り飛ばす前に、問題だけ解いてみてください。全問正解ならば、解剖生理の基礎はできているということになります。

また、医療系の学校に入学したばかりの初々しい皆様も本書を買ってはいけません。なぜならば、この本は解剖生理を勉強したのちに、何らかの理由で解剖生理をあきらめ、でも点数だけはちょっと取りたい人のための本だからです。

万が一、新入生の時期に本書を買ってしまったら、まずは本棚にしまっておくことをお勧めします。そして、解剖生理をある程度勉強したのちに、再びこの本を開き、問題が解けることを確認し、安心材料として使ってほしいです。

では解剖生理が苦手な皆様、どこのページからでもいいです。最初の項目でも、興味のある項目でも、苦手そうな項目でも、まずはそのページの「おぼえること」を１つおぼえてみてください。

2024（令和6）年　７月
サイオ出版解剖生理学問題研究所