全面改訂。最新の国家試験問題から関連問題を掲載。生理学の項目を見やすい見開き2ページ構成で解説。左ページに図版、右ページにその解説。図版を見ながら難解な生理学を理解するテキスト。

CONTENTS
ChapterⅠ　細胞の基本機能
ChapterⅡ　骨格筋の機能
ChapterⅢ　神経系の機能
ChapterⅣ　血液と生体防御
ChapterⅤ　循　環
ChapterⅥ　呼　吸
ChapterⅦ　消化吸収
ChapterⅧ　栄養と代謝
ChapterⅨ　体温とその調節
ChapterⅩ　尿の生成と排泄
ChapterⅪ　内分泌
ChapterⅫ　感　覚

はじめに（第2版）
　本書は2015年の初版のように、看護系の学生を主な対象にし、生理学の基礎をわかりやすくまとめたものである。第２版の特徴を列挙すると以下のようになる。
（１）生理学の主要な項目を図表を用いて、１項目見開き２ページにまとめた。
（２）原則として、左側のページに図表、右側のページに解説を載せた。
（３）Summaryで各項目の要点を箇条書きにした。
（４）Nursing Eye（看護の要点）で関連する情報をコラムとして書いた。
（５）姉妹書『ワンポイント問題集』（サイオ出版）も含め、参照ページを書いた。
（６）一見関係ないと思える事項間の類似（アナロジー）を解説した。
（７）専門用語には英文表記を付けた。
（８）和語には漢字の意味、英語にはギリシャ語、ラテン語の語源を説明した。
（９）各項目に関連する国家試験過去問を載せた。
（10）索引を充実させ、用語の検索にも役立つようにした。
　2022年度入学生から適用された厚生労働省の看護基礎教育のカリキュラム改正では、「臨床判断能力等に必要な基礎的能力の強化のため解剖生理学等の内容を充実」させることが述べられている。看護学だけでなく、理学療法学、作業療法学、栄養学、体育学などの分野で生理学は解剖学と並んで最も基本的な科目である。生理学は薬理学、特に薬物の作用機序を理解する上でも必須な学問である。生理学にも覚えなければならないことが多いが、単に暗記するだけでなく、上記（６）に書いたアナロジーに気付くことが大切である。他の専門基礎科目や専門科目の勉強を通してそうした気付きが得られることも多い。一見関係がないと思われることの根底にある普遍的な事実に常に関心を持って学んでほしい。
　本書第２版の刊行にあたり、株式会社サイオ出版の中村雅彦社長をはじめ編集ご担当の皆様に大変お世話になりましたことを厚く御礼申し上げます。
2024年６月
片野　由美
松本　裕
内田　勝雄